骨造成・・・文字通りの「骨」の「造成」のことですが、これだけではナンの話かまったくお解りになりませんでしょう。
そもそも歯が植わっているのは歯ぐきではなくアゴの骨(顎骨)である事を御存知ない方が大勢いらっしゃいます。そのアゴの骨はひとたび重度の歯周病等に罹患すればあたかも溶けるが如くに消失してしまうことを御存知な方はホントに少数である印象が、日々の臨床に携わり多くの皆さんに説明をしている私にはあります。
このページにも載せては居るのですが、アゴの骨は下記の様に溶けるが如くに無くなってしまうのです。そうなるとインプラントというアゴの骨に人工歯根を埋め込む治療法も取りにくくなるし、入れ歯をお使いいただく際にも跨がる歯ぐきの山が低いので安定が損なわれてしまうという欠点が生じます。(泣)
それ故にインプラント埋入時等に骨造成をする必要が生じては来るのですが、それはそれで手術を伴うことですから患者さんの口腔内へのダメージは大きなモノがあります。(泣)
そこで・・・ですが、頭の良い方々が居て下さって、患者さんの負担を少しでも少なくすべく注射で骨を増やすことが出来る研究をして下さってるようなんです。
(※ 東京医科歯科大大学院 医歯学総合研究所 硬組織薬理学分野の青木准教授のグループと京都大学再生医科学研究所のグループとアメリカのCedars-Sinai研究所の共同研究)
これって患者さんの負担軽減的視点から鑑みるとモノ凄い朗報なんですよ。我々だって少しでも不快状況を減らせればそれに越したことはないのです。残念ながら私の現役のウチには臨床導入は難しいかもしれませんが、手術不要の注射による顎骨造成が我が子始め次世代の歯科医師のスタンダードになることを大いに期待したいと思います。
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